オープン棚 2012.0     
家内の注文です。
”オープンキッチンのカウンターの上に棚を作って欲しい。”
これだけでは、別になんでもないのだが、”両側から物が取り出せるように!”という注文にハタと考え込んでしまった。ひしゃげる力を支える構造物が無いので、普通に作ると、フニャフニャになってしまう。得意のあられ組みでも心もとない。
ホゾとホゾ穴の組み合わせしかないところだが、幅の広い板物なので加工がめんどくさい。

そこで、うらさん考えました。
新工法のホゾ・ホゾ穴製法です。以下ごらんあれ!


左が完成したものです。

しっかりしています。文句なしの自画自賛です。
家内も何も言いません。

板の加工が終わったところです。

完成品の内寸法は
H500mm×W500mm×D320mmです。

1×4板(幅89mm)の両側面を落として、80mm幅の板に加工してあります。この板4枚を矧いで側板、上下とします)

まず、2枚矧いだ板の上下に板厚さのホゾ溝を切ります。これは、すでにマスターした技術です。スライド丸ノコで細かく切っていくことで簡単に出来ます。
溝深さは、ホゾよりも1mm〜2mm深くしておきます。

この板の、両側に溝のない板を矧ぎ合わせます。

これで、綺麗なホゾ溝が掘られた、側板が完成です。

棚板用のピン穴をドリルで開けてあります。

今度は、上下板です。
真ん中の2枚がホゾ板で、この両側に肩となる板を矧ぎ合わせてあります。
真ん中の、ホゾ板は 板幅を79mmに仕上げてあります。こうすることで、ホゾとホゾ穴は板の厚さ幅方向にのみ、硬く嵌めあわされることになります。完璧です。

勿論、嵌めあわす硬さのレベルは、スライド丸ノコでの溝切りの際に、微調することで自由にできます。わたしは、少し甘く加工しましたが、組み合わせるとしっかりとしています。


左は、うらさん得意の板矧ぎ冶具です。
いつまでも、現役です。

しかし、迅速にしなければならないので、事前練習が必要なことが欠点です。神経を使います。


こうして、側板2枚と上下板2枚ができました。

組み立て完了ですがっちりとしています。

組み立ては、両側面からのビス止めとしました。
仕上げは、#240番のあと、オスモカラー、ノーマルクリアーです。

ビスレスとしたかったのですが、注文主の性格上、修正が入りそうな予感がするので、こうしました。問題なければ、ホゾ部分に、水滴をたらせてやれば さらにカッチリとする筈です

この工法は、これから、使えそうです。
現在は、板の長さ方向を揃えて切った後に、溝を切り、両端を揃えて板を矧ぐのですが、結構神経を使います。
板を矧いだ後に、定寸切りできる、大きなテーブルがあれば、モット楽チンになるでしょう。